週刊チャオ、まだあります

かつてチャオBBSにいた全ての人たちへ、ぼくたちはまだ"週刊チャオ"にいます。

サークル掲示板の企画スレ

私がダークだ。

今回は週刊チャオサークル掲示板に立てられた一部の企画スレについて話したいと思います。

先に全部挙げちゃいますけど『週刊チャオ鍛錬室』『チャオの詩』『自分の冒険』の三つをメイン、あとちょこっと『元編集長からの挑戦状』に触れます。

これらのスレッドは、チャオBBS期にはなかった、サークル掲示板期の代表的な企画スレと言ってもいいんじゃないかと思っています。多分、時期によっての差については他の誰かが触れてくれると思うのでここでは割愛します。

  

 『週刊チャオ鍛錬室』

 

このスレッドが立てられたのは2011年、立てたのはろっどさん。

このスレッドのルールは簡単で、

(1)最初から最後まで一人称で書くこと
(2)登場人物は2人+チャオ(何匹でもOK)
(3)1ページにまとめること

です。

ろっどさんが一人で企画して立てたスレッドという訳ではなく、主にろっどさん、スマッシュさん、僕の三人がSkype通話で「こんなのあったらいいかもねー」みたいな話をしながら立てられたスレッドになります。ちなみに、後ほど出てくる『チャオの詩』もそうです。

2011年は特に『良い(面白い)小説』だったり『良い文章』だったりを目指す、向上心に溢れた年であったと記憶しています。

一応それにはちゃんとした理由がありました。

2010年頃、僕は就職活動でサークル掲示板から離れていました。2011年卒であったので2011年の頭は就職活動を終えており、丁度戻ってきたタイミングでした。それと同時に、僕の家で飼っていた犬が急死し、その気持ちをどこかに書きなぐりたいときでもありました。

そこで僕がサークル掲示板に投稿したのが爆発の日です。

そして僕自身、これを書いたことをきっかけに「短い文章で、綺麗に、強く表現するにはどうすればいい?」と考えるようになりました。

それをSkype組に持ち込み、最初は僕が書いた適当な自由詩を評価するところから始まったと思います。その短い文章を評価するにあたって、お互いが何を考えているのか、リアルタイムに意見交換ができた初めての場であった気もします。そこで、スマッシュさんが短い文章への考え方、という観点で感銘を受けてくれて、ここから毎日のようにSkypeで文章について語り合いました。どんな内容を話したかはもう覚えてない。でも毎晩3時くらいまで話してた気がする。

そんなこんなで始まったのが『短文ゲーム』というものでした。Skypeのチャット欄を使ってのゲームでしたが、ルールは簡単で①お題を決めて②ある文字数以内にそれを美しく表現する、だけ。

これはろっどさん、スマッシュさん、僕だけではなく、Skypeでオンラインになったチャオラーを片っ端から参加させました。チャピルさん、斬守くん、冬木野くん……それがしはやったことあったっけ?

その中で声に出して「小説が上手くなりたい」と言ってたのが斬守くん。今でも思うけど、彼は本当に偉い。

小説が上手くなるのに短文ゲームは効果的な部分も持ち合わせていましたが、時間が経つに連れてその名の通りゲーム味が増してしまい、ややその効果を失いつつありました。それに、そろそろ小説を書きたい、という気持ちがおそらくろっどさん、スマッシュさんにもあり、Skypeでやっていたような発表会兼評価会を小説という形で、サークル掲示板でやろう、と立てられたのが『週刊チャオ鍛錬室』でした。

このスレッドの特徴は書くことよりも評価する方に重きを置いたスレッドです。こんなに感想がついているスレッドは珍しいでしょう。ただ、上記のような理由で立てられたスレッドなので、ちょっと厳しめの空気が流れています。

冬木野くんの『生存報告』や、ホップスターさんの『彼女の病室』を世に出すことができたという意味では、十分に意味のあるスレッドだったと思います。

 

『チャオの詩』

 

このスレッドも『週刊チャオ鍛錬室』と時期同じくして、Skype組の話の中であがり、僕が立てることとなったスレッドです。

このスレッド自体、短文ゲームに近い企画スレでしたね。内容は、その名の通りチャオの関連する詩を書くだけ。

『週刊チャオ鍛錬室』とは真逆で評価よりも書く方に着目し、とにかく誰もが気軽に作品を投稿できる、というのがコンセプトでした。掲示板に初めて投稿してくれる方もいましたし、結果としては大成功ですね。

詩なんてそもそも書く機会がないですし、ポエム=黒歴史のような風潮もあるので、進んで書かれるものではありませんが、こういう場さえあれば吐き出したくなるんですね。

ポエム=黒歴史だなんてとんだ間違いですからね。酔ってる文章が最高に良い人だってちゃんといます。それがしもその類の人でしょう。他にも、僕はそういう方とチャオとは関係のない場で出会いましたが、その方の文章には敵わないなと思わされます。だから、みんなもどんどんポエムしましょう。

 

『自分の冒険』

 

これはすごかった。死ぬかと思った。

これが立てられたきっかけは『週刊チャオ鍛錬室』の感想コーナーで僕の作品リンゴに響くのは銃の声への感想の中にありました。

感想をつけたのは『自分の冒険』を立てた冬木野くんで、その内容としては、簡単に言ってしまえば添削でした。

それに対し、僕は「個性レベルの話じゃね?」という内容の返信を返し、他人のやり取りの中に特攻することで有名なろっどさんもそれに同調したことで、冬木野くんが個性に着目したスレッドを立てたという訳です。(余談ですが、個性レベルというワードは小さなブームになりました。)

ルールは羅列すると長くなっちゃうので実際のスレッドを見てみると良いです。ね、すごいでしょ?

個人的には、

・ある町で幼馴染と仲間が喧嘩をしてしまい

・前回の騒動から自分に自信を失くす主人公

の二つが、主人公たちの性格に制限がかかるという点で、プロット云々よりもきつかったです。

僕はルールを緩和するような要望を出しましたが、冬木野くんが思ったよりも大きな精神的ダメージを受けてしまい、スレッドを引っ込めるようなことを匂わせ始めたところで、スマッシュさんが「そうはさせるか!」と気合で一作投稿しました。それが勇気をくださいでした。そんな勢いで書いた作品なのに、これが意外と良い作品。そんなに長くもないし、読みやすいのでオススメです。

そこから一部の人間、もとい一人の人間が頑張り尽くして、現在このスレはすごく盛り上がっているように見えています。

このスレッドは2012年に立てられていますが、2012年は2011年の向上心が芽を出し、確実に力へと変換されていく年でした。このスレッドの初期の作品にはその片鱗が見えます。(また余談ですが、スレッドには投稿されていないぺっく・ぴーすさんが書いた幻の作品があり、ヤツのギャグセンスに脱帽させられたというようなエピソードもありました)

何年かに跨いで(スマッシュさんの)作品が投稿されているので、同じプロットとは言えど、手札の多さが伺える形となりました。

 

『元編集長からの挑戦状』

 

ホップさんが2013年の生誕祭に、作品を投稿する代わりに立てたスレッドです。

ルールは、

◎『人間に変身できるチャオ』もしくは『チャオに変身できる人間』を主人公に据えること

◎分量は『3ページ以内』(≒90KB)

だけ。ルール自体はそれほど難しいものではありませんね。

このスレッドの特徴は、良作だらけ というところです。僕も自身で一番頑張ったと思うヘルメタル・クラッシュを投稿しました。

このスレッドの作品は是非見てほしいな~~~。

 

ということで、これらのスレッドはまだ生きているので、この記事を見たあなたも頑張ってください。